転職活動をやめようとした日|40代管理職が2年弱の活動で二度立ち止まった話

40代管理職の転職体験談

転職活動をやめようと思ったことが、二度ある。

一度目は序盤、書類が通らなかった時期。二度目は終盤、最終面接で落ち続けた時期。どちらも、誰かに「やめます」と宣言したわけではない。もっと静かだった。ある日、求人サイトを開かなくなっていた。それだけだった。

40代で転職活動をしていると、こういう止まり方をする。派手に挫折するのではなく、気づいたら足が止まっている。今日はその話を書こうと思う。

一度目:書類が通らない

活動を始めた頃、私は自分の経歴にそれなりの自信があった。製造業で25年、課長として35名の部門を見てきた。実績も数字で語れる。書類くらいは通るだろうと思っていた。

通らなかった。

お祈りの連絡が続くと、最初は「書き方の問題だ」と考えていた。それが十件を超えたあたりから、少しずつ別の声に変わっていく。書き方ではなく、自分自身が要らないと言われているのではないか。25年かけて積み上げたものは、外の世界では価値がないのではないか。

その頃から、求人サイトを開く回数が減った。エージェントから紹介求人のメールが届いても、開封して数秒で閉じる。条件を見る前に、心が「どうせ」と言っている。興味が湧かないのではなく、湧かせないようにしていたのだと、今なら分かる。期待しなければ、落ちても傷つかない。

変化は、劇的なものではなかった。エージェントからのメールを、じっくり読まなくなった。以前は件名を見ただけで開いていたのに、未読のまま溜まっていく。通勤中や休憩中に転職系のサイトを眺める、あの「アンテナを張っている感覚」が、いつの間にかトーンダウンしていた。やめると決めた日は、一日もない。ただ、熱が下がるように、活動が生活から薄れていった。

二度目:最終面接で落ち続けた

活動が進み、書類も一次も通るようになった頃、今度は最終面接の壁が来た。

最終まで行って、落ちる。それが続いた。書類で落ちるのとは消耗の質が違う。相手の役員と話し、入社後の場面を具体的に想像し始めたところで、断られる。「あと一歩」を繰り返すことは、一歩も進めないことより、ずっと堪えた。

このときも、同じ止まり方をした。サイトを見ない。紹介求人に心が動かない。転職活動という言葉自体を、頭の中で避けるようになる。

それでも戻れた理由

ただ、すぐに走り出せたわけではない。二度とも、私は少し時間を置いた。無理にサイトを開き直すのではなく、意識的に「考える時間」を作った。数日、転職から距離を取って、そもそも自分はなぜ動き始めたのかを思い出す。焦って再開するより、この間合いが効いた。止まることと、やめることは違う。そう思えたのは、この時間があったからだ。

そして、やめなかったのは、意志が強かったからではない。始める前に、決めごとを一つ作っていたからだ。

「1年間はフルスイングする」

期限を切って、その間は何があってもやり続けると決めていた。だから足が止まった時期も、「やめる」という選択肢を検討する必要がなかった。決めるのは1年後の自分であって、落ち込んでいる今日の自分ではない。そう整理できたことが、結果的に自分を守った。

もう一つ、当時の私は現職へのモチベーションが下がりきっていた。だからこう考えた。全力でやってだめなら、そのときは諦めて、現職を続けていく理由にすればいい。中途半端に動いて中途半端にやめたら、「本気でやれば違ったのではないか」という後悔だけが残る。フルスイングして届かなかったなら、納得して残れる。どちらに転んでも、答えは出る。

そして、これは当時ノートに書いた言葉だが——あきらめず走り続けた者にしか見えない景色がある。そう信じることにしていた。根拠はなかった。ただ、そう信じて走る方が、疑いながら止まっているより、ましだった。

止まった日々も、無駄ではなかった

結果として、私は2年弱の活動の末に内定を得て、転職した。景色は、本当にあった。

ただ、この記事で伝えたいのは「続ければ報われる」という話ではない。足が止まる日は来る、という話だ。書類で削られ、最終面接で削られ、サイトを開けなくなる日が、たぶんあなたにも来る。

そのとき、意志の力で戦おうとしなくていい。私を救ったのは根性ではなく、調子が良かった頃に決めておいた「期限」だった。決断を、一番弱っている日の自分にさせないこと。それが、40代の長い転職活動を走り切るための、私なりの答えだ。


足が止まりかけながら、在職中の活動を2年弱続けました。誰にも言えないまま動き続ける消耗には、工夫の余地があります。時間の作り方と気力の保ち方を、ブログには書けなかった粒度でnoteにまとめました。

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転職活動しているのに誰にも言えない——在職中に2年弱動き続けた40代の、時間と気力の整え方|Yuton
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