賞与をもらってから辞めるのはアリか|40代管理職が支給日に退職を切り出した話

40代管理職の転職体験談

「賞与をもらってから辞めたい。でも、印象が悪くないだろうか」

転職活動をしていると、必ずこの問いにぶつかる。検索すれば「もらってから辞めるのは非常識ではない」という答えが並ぶ。頭では分かっている。それでも、25年勤めた会社を相手に実行するとなると、ためらいが出る。

先に結論を書く。私は夏の賞与支給日に、退職の意向を伝えた。6月10日に賞与が支給され、その日に上司へ話し、8月末で退職した。

その経緯と、判断の中身を書いておく。

「賞与をもらってから辞める」は、活動中から決めていた

行き当たりばったりでこのタイミングになったわけではない。転職活動中から、「辞めるなら賞与をもらってから」は視野に入れていた。

賞与は、それまでの働きに対する対価だ。支給日まで在籍して受け取ることに、後ろめたさを感じる必要はない。そう整理していたので、迷いはなかった。むしろ迷ったのは伝え方のタイミングで、「支給される前に退職意向を伝えると、査定や支給に影響が出るかもしれない」という現実的なリスクの方だった。

だから、伝えるのは支給日以降と決めていた。

内定のタイミングが、ちょうどよかった

私の場合、内定が出て、転職先の入社日や条件がある程度固まったのが6月の初めだった。夏の賞与支給日は6月10日。時期としては、ちょうどよかった。

条件が固まった時点で、「支給日に退職意向を話す」と決めた。そして支給日当日、上司に時間をもらい、退職の意向を伝えた。

もし内定がもう少し早く出ていたら、支給日まで意向を伝えずに待ったと思う。逆にもう少し遅ければ、賞与は関係なく話していた。要は、賞与のために転職を遅らせるのではなく、スケジュールが噛み合うなら受け取ってから動く——それくらいの位置づけだった。賞与を「絶対条件」にすると、転職そのものの判断が歪む。

退職金は、規定を先に確認しておいた

退職金についても書いておく。

私の会社の規定では、勤続20年を超えると自己都合退職でも減額がなく、満額支給だった。事前に就業規則を確認して分かっていたので、退職のタイミングで退職金を気にする必要はなかった。実際、会社規定の計算通り、満額が支給された。

ここで伝えたいのは「満額もらえた」ことではなく、規定を先に読んでおくことの方だ。会社によっては自己都合退職で減額される規定もあるし、勤続年数の区切りで金額が変わることもある。あと数ヶ月在籍すれば区切りを超える、というケースなら、退職時期の判断材料になる。辞めると決める前に、就業規則の退職金規定だけは確認しておいた方がいい。

入社日は、先方の希望より1ヶ月遅らせてもらった

もう一つ、実務的な調整の話をしておく。

転職先が希望する入社日に対して、私は1ヶ月遅らせてもらうよう調整をお願いした。理由は二つ。管理職として引き継ぎに時間がかかること。そして、残っていた有給を消化したかったことだ。

正直に事情を伝えたところ、転職先は受け入れてくれた。25年分の業務を引き継ぐには、それなりの期間が要る。中途半端な引き継ぎで去れば、残るメンバーに負担がかかるし、自分の中にも悔いが残る。最後まできっちり引き継いで、有給も消化して、8月末に退職した。

まとめ|「印象」より「設計」

賞与をもらってから辞めることに、うしろめたさは要らない。それはそれまでの働きへの対価であって、退職の意思とは別の話だ。

ただし、堂々と受け取るためには条件がある。引き継ぎをきっちりやること。伝えるタイミングを設計すること。退職金の規定を先に確認しておくこと。

「印象が悪くないか」と悩むより、スケジュールを設計して、最後まで誠実に働く。それが、40代の辞め方だと私は思っている。

辞める時期を決めたあとの引き継ぎについては40代管理職の退職時の引き継ぎ|後任が決まらないまま2ヶ月で、渡せたものと渡せなかったものにまとめています。


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