転職して気づいた前職の良さ|25年いた会社を出て初めて見えたもの

40代管理職の転職体験談

転職してから、前職のことを懐かしく思う瞬間がある。

辞めるときはそれほど意識していなかったのに、新しい職場で働き始めてから、じわじわと気づいていった。「あれは恵まれていたのかもしれない」と。

人間関係の築かれ方が、まったく違った

前職には25年いた。当然、後から入社してくる人のほうが多くなる。自分がある程度の立場になっていたこともあって、職場での人間関係は自然と安定していた。誰が何を得意としているか、誰に何を頼めるか、誰がどんな気質かを体で知っていた。

転職先では、それがゼロから始まる。全員が「初対面」の状態で、信頼関係は実績を積み重ねながら少しずつしか作れない。それ自体は当たり前のことなのだが、前職では「すでにある」状態に慣れきっていたため、そのゼロの重さが想像以上だった。

休暇が取りやすい環境というのは、当たり前ではない

前職では、有給をある程度自由に使えた。職場の空気もそれほど重くなかった。転職後に同僚の様子を見て、休暇の取りづらさを感じる場面があり、「前職はずいぶん取りやすかったんだな」と気づいた。

これも、長く勤めていたから得られていたものだったのかもしれない。

直属の上司以外にも、相談できる人がいた

前職では、直属の上司以外にも頼れる先輩や他部署の上司がいた。正式なルートではなく、ちょっとした相談ができる人が複数いた。困ったとき、煮詰まったとき、愚痴を言いたいとき——そういうときに声をかけられる人が職場の中にいることの安心感は、かなり大きかった。

転職先では、最初しばらくそれがない。誰に何を話していいかわからないまま、自分の中で処理し続ける時間が続く。

自分の意見が通りやすかった

25年いれば、周囲からの信頼もある程度ある。提案すれば、少なくとも話を聞いてもらえた。他部署に頼み事をするのも、それほど難しくなかった。

転職後はゼロから信頼を積み上げる必要がある。実績も関係性もない状態で意見を出しても、通るかどうかはまた別の話だ。これは当然のことではあるが、前職では「普通にできていたこと」だったため、そのギャップが大きく感じられた。

通勤時間が短かった

これは些細なことのように見えて、じわじわ効いてくる。前職は自宅から近く、通勤の負担がほとんどなかった。転職後は距離が伸びた。毎日のことなので、積み重なると体への影響がある。

それでも、転職してよかった

これだけ書くと、「前職のほうが良かったのでは」と思われるかもしれない。

そうではない。

気づいたのは、「25年かけて積み上げたものには、それだけの価値があった」ということだ。人間関係も、働きやすさも、信頼も——それは最初からあったわけではなく、時間をかけて自分が作ってきたものだった。

転職先でも、時間をかければ同じように積み上げていける。実際、少しずつそうなってきている。ただ、前職でそれが「見えない当たり前」になっていたことには、転職するまで気づけなかった。

転職してよかったと思っている。ただ、転職前に当たり前だと思っていたものが、実は当たり前ではなかったと知れたことも、転職の収穫の一つだった。


転職後に「前職のほうが良かった」と感じるのは、捨てた側面が見えるからだ。でも転職で手放してよかった思考パターンもある。40代管理職として転職を経て気づいた「捨ててよかった思考」7つをnoteにまとめました。

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40代管理職が転職で「捨ててよかった思考」7選― 動けなかった私が、一歩踏み出せた理由 ―|Yuton
このnoteは、40代管理職として転職を考えながらも動けなかった私が、 実際に手放して前に進めた「思考のクセ」を7つに整理しました。 ノウハウではなく、決断できなかった当事者の思考ログです。 ※気になる項目から読んでいただいても大丈夫です。…

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